大河ドラマ「豊臣兄弟!」の第4話「桶狭間!」で、大鶴義丹さんが演じる今川義元。「義元のお墓はどこ?」と調べると、静岡、愛知(豊明・豊川)など複数の場所が出てきます。実は義元の墓所・供養の場は一か所ではなく、それぞれ成り立ちも、参拝のしやすさも異なります。この記事では、主な場所の違いと行き方を、静岡市・豊明市などの公開情報をもとに整理します。自治体や寺院の公式情報で確認できなかった点は二次情報として明記しています。
今川義元のお墓はどこ?臨済寺・桶狭間・大聖寺の違いと行き方、参拝の作法【豊臣兄弟!(大鶴義丹さん演)】
今川義元のお墓はどこにある?臨済寺・桶狭間・大聖寺の違い
今川義元の墓所や供養の場として知られるのは、主に次の3か所です。ほかにも、首を葬ったとする塚や供養塔が各地にあると紹介されています。
- 臨済寺(静岡市葵区大岩町):今川家の菩提寺です。静岡市は、同寺に「今川家墓所(市指定史跡)」があると案内しています。
- 桶狭間古戦場伝説地(愛知県豊明市):国指定史跡の「桶狭間古戦場伝説地」に、義元の墓と伝わる塚があります。明治9年(1876年)に、地元の有志が主唱して墓標が建てられたと紹介されています(二次情報)。
- 大聖寺(愛知県豊川市牛久保町):義元の胴体を葬ったと伝わる「胴塚」があります。境内の西北の隅に、石柵で囲まれて建っていると紹介されています。
今川義元ゆかりの主な場所と、その位置づけ(公開情報をもとにした整理)
| 場所 | 位置づけと参拝 |
|---|---|
| 臨済寺(静岡市) | 今川家の菩提寺。通常は非公開 |
| 桶狭間古戦場伝説地(豊明市) | 国指定史跡。義元の墓と伝わる塚 |
| 大聖寺(豊川市) | 胴塚と伝わる。事前確認がおすすめ |
臨済寺の「今川家墓所」は、通常は見学できません
静岡市の観光案内によると、臨済寺は修行寺であり、普段は境内に入ることができません。特別公開は年に1〜2回で、その日だけ拝観できます。2026年は、10月15日(木)10:00〜15:00に特別公開が予定されており、拝観は無料と静岡市が案内しています(公開内容は変更・中止になる場合があります)。市の案内に出ている公開内容は、庭園、摩利支天像、竹千代手習いの間、今川義元・氏輝の木像などで、墓所の見学が含まれるかどうかは市の案内には書かれていません。
豊明の「伝説地」は、戦いの場所が確定していないことに注意
桶狭間の戦いの正確な場所は、現在も議論があり、愛知県豊明市と名古屋市緑区の両方に「古戦場」と呼ばれる場所があります。この記事で取り上げる豊明市の「桶狭間古戦場伝説地」は国指定史跡で、「伝説地」の名のとおり、言い伝えにもとづいて整備された場所です。名古屋市緑区側の桶狭間古戦場公園付近にも、義元の戦死を伝える墓碑があると紹介されています。
なぜ義元の墓は各地にあるのか
義元は永禄3年5月19日(1560年)、桶狭間の戦いで織田信長の軍勢に討たれたと伝えられています。墓や供養塔が複数ある理由として、よく紹介されるのが、首と胴体が別々に葬られたという伝承です。
たとえば豊川市の大聖寺については、家臣が義元の遺体を駿河(現在の静岡県)へ運ぶ途中、いったんこの地に葬り、手水鉢を墓じるしにしたと伝えられています。そのあと、嫡子の氏真が大聖寺で父の三周忌を営んだとも紹介されています。一方、首については、織田方から今川方へ返されたあと、傷みが激しく別の場所に葬られた、という伝承が紹介されています(愛知県西尾市の寺に首塚があると紹介する記事があります)。
また、静岡の臨済寺には、もとは近くの別の寺(天澤寺)にあった墓が、明治期に移されたと紹介する解説もあります。ただし、これらは寺や地域に伝わる話や、歴史愛好家による紹介が中心で、「どの墓に遺骨が納められているか」を第三者が確認した事実とは限りません。この記事では、墓所の位置づけを断定せず、「〜と伝わる」と表記しています。
お墓には、遺体や遺骨を葬ったもの(墓)と、供養のために建てられたもの(供養塔・供養碑)があります。義元の場合は、その両方が各地に残っているため、「どれが本物か」を探すよりも、それぞれの成り立ちを知って訪ねるほうが、旅の楽しみが広がります。
今川義元とはどのような人物だったのか
今川義元は、駿河(静岡県中部)を拠点とした戦国大名です。一般に、今川氏親の子として生まれ、幼くして出家し、寺で学んだと伝えられています。兄の死後に起きた家督争い(花倉の乱)に勝って今川家の当主となり、駿河に加えて遠江・三河にも勢力を広げました。
臨済寺は、義元が出家していた時代に縁のある寺として知られます。静岡市の関連番組の紹介記事では、寺は今川氏親が出家した息子の義元のために建てたもので、義元が家督を継いだ後、兄・氏輝を弔うために「臨済寺」と改めたと紹介されています(二次情報)。
義元の最期となった桶狭間の戦いは、2万人規模ともいわれる今川軍が、はるかに少ない兵力の織田軍に敗れた戦いとして語られてきました。ただ、近年は、従来の「奇襲」の通説に疑問を示す見方もあります。戦いの経過や義元が討たれた場所は、諸説あるのが実情です。
ドラマ「豊臣兄弟!」での今川義元役・俳優の大鶴義丹さんと史実の違い
ドラマ「豊臣兄弟!」で今川義元を演じるのは、大鶴義丹さんです。NHK大河ドラマ公式サイトの第4話「桶狭間!」のページでも、今川義元役として大鶴義丹さんが紹介されています。
第4話は2026年1月25日に放送されました。NHKの公式あらすじによると、織田信長(小栗旬さん)がついに出陣を決め、小一郎(仲野太賀さん)と藤吉郎(池松壮亮さん)は、今川軍との前線にあたる善照寺砦へ向かい、決戦の地・桶狭間へ進む、という内容です。兄弟が初めて経験する大きな合戦であり、二人にはもう一つの狙いがある、とも紹介されています。
ここで押さえておきたいのは、ドラマの物語と史実の違いです。ドラマが描く兄弟の個人的な目的や、合戦の最中の人間関係は、物語としての脚色を含みます。史料にもとづく史実として確認できる話として紹介されているものではありません。一方、桶狭間の戦いで今川義元が討たれたこと自体は、歴史上の出来事として広く知られています。ドラマを楽しんだあとに現地を訪ねるときは、「ドラマの場面」と「史跡や伝承の説明」を分けて見ると、理解が深まります。
なお、この記事では、NHK公式サイトがすでに公開している範囲を超える、ドラマの内容には触れていません。
義元のお墓への行き方・参拝できるか

臨済寺(静岡市葵区大岩町7-1)
通常は非公開です。静岡市の案内によると、JR静岡駅北口のバス16番のりば「中原池ヶ谷線唐瀬営業所行」に乗り、「臨済寺前」で下車して徒歩約5分です。特別公開の日程は年によって異なるため、訪問前に静岡市のホームページか、臨済寺(電話054-245-2740)でご確認ください。過去の報道では、僧堂が年に2日(義元の命日にあたる5月19日と、10月15日)だけ拝観できると紹介されたこともあります。
桶狭間古戦場伝説地(愛知県豊明市栄町)
国指定史跡で、「とよあけ桶狭間ガイドボランティア」による案内も行われていると、豊明市の公式資料に記載があります。名鉄名古屋本線の中京競馬場前駅から、徒歩数分(紹介記事では3〜5分程度)です。隣接する高徳院は、義元の本陣跡と伝わる付近にある寺で、1860年に義元の三百回忌の供養塔が建てられたと紹介されています。駐車場はないと紹介する記事もあるため、電車での訪問が安心です。開放時間や最新の状況は、豊明市観光協会(電話0562-92-8332)や豊明市の窓口でご確認ください。
大聖寺(愛知県豊川市牛久保町岸組66)
JR飯田線の牛久保駅から徒歩約5分、東名高速の豊川ICから車で約15分と紹介されています。胴塚は境内の西北の隅にあるとされます。参拝できる時間や決まりは、紹介ページには書かれていません。訪問前に、大聖寺(電話0533-85-1172)へ確認すると安心です。
※拝観時間・料金・特別公開の有無は変わることがあります。必ず訪問前に、公式の案内でご確認ください。
お墓参りのマナーと、遠方で行けない場合の供養
寺院や史跡では、境内の案内表示や寺の方の指示に従い、静かに合掌します。通常非公開の場所や、特別公開の日以外に、無断で立ち入ることは避けましょう。史跡の塚や墓碑に上ったり、触れたり、供え物を置きっぱなしにしたりしないことも大切です。写真撮影の可否は寺ごとに異なるため、事前に確認すると安心です。
義元のように、墓所が静岡と愛知に分かれている人物は、一度の旅で回るのが難しいこともあります。遠方でお墓参りが難しい方や、ご自身やご家族の供養の場を身近に持ちたい方には、自宅で納骨できるミニ骨壺「ZAYU(自宅納骨のミニ骨壺)」という選択肢もあります。
身近な場所で供養をしたい方へ
お墓の形は、時代とともに変わってきました。遠方のお墓参りが難しい場合や、お骨の一部を自宅に置いて供養したい場合には、手元供養という方法があります。ドラマ「豊臣兄弟!」ゆかりの人物のお墓については、織田信長のお墓はどこ?の記事もあわせてご覧ください。
出典・参考資料
本記事で使用した情報の出典です(2026年10月13日に出典の記載を整理)。
- 静岡市「今川氏ゆかりの地を訪ねて」(臨済寺・今川家墓所)
- 静岡市の特別公開(2026年10月15日)の案内資料
- 豊明市の公式資料(桶狭間古戦場伝説地)
- 豊川市の観光案内(大聖寺・胴塚)
- NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイト(第4話ページ)
- 旅行情報・歴史解説サイトの紹介記事(二次情報)
寺社の公式サイトで確認できなかった内容は、本文中で二次情報として示しています。拝観時間・料金・アクセスなどは変更されることがあるため、訪問前に各寺社・自治体の公式案内で最新の情報をご確認ください。
本記事は一般的な情報の提供を目的としており、法律・税務・宗教上の判断を要する内容については、個別の事情により対応が異なる場合があります。具体的な手続きやご判断にあたっては、専門家(弁護士・行政書士・税理士・菩提寺など)にご確認・ご相談いただくことをおすすめします。
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