永代供養墓とは?-どんな人に向いている?メリット・デメリットとかかる費用、選ぶ際のチェックポイント

お墓購入を検討している際、よく出会う言葉のひとつに「永代供養墓」というものがあります。文字から何となく意味を察することはできるものの、実際にどのようなお墓のことを指すのか正しく理解できていないという人もいるのではないでしょうか。今回は「永代供養墓」について、その種類や知っておきたい基礎情報、メリットやデメリット、かかる費用、選ぶ際のチェックポイントなどをご紹介します。

お墓を管理する霊園や寺院などが存続する限り、その管理者が当事者に代わって供養と遺骨の管理を行うことを「永代供養」といいます。また、これを前提として葬るお墓のことを一般的に「永代供養墓」と呼んでいます。「供養」の内容としては、例えばお盆やお彼岸のお墓参りのほか、三回忌や七回忌の法要などが挙げられます。

この「永代供養墓」は承継者を必要としないことが最大の特長です。近年では「子供がなく跡継ぎが不在」という人や「将来的に子供や家族に迷惑をかけたくない」という人から選ばれるケースが増えています。

index 目次
  1. 埋葬の様式別にみる「永代供養墓」
  2. 「永代供養墓」の気になるポイント
  3. 「永代供養墓」のメリット・デメリット
  4. 「永代供養墓」を検討する際のチェックポイント

埋葬の様式別にみる「永代供養墓」

「永代供養墓」は遺骨の埋葬の様式によって「合祀墓」「集合墓」「一般墓」などに分類することができます。しかしどちらかというと「永代供養墓」という括りのなかに「合祀墓」「集合墓」「一般墓」などがあると考えるよりは、さまざまなスタイルのお墓に「永代供養」が付いていると考える方がイメージしやすいかもしれません。

ではこれらのお墓にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴を紹介していきます。

合祀墓

「合祀墓」は合葬墓とも呼ばれ、不特定多数の遺骨をまとめて1か所に埋葬するタイプのお墓です。以下の集合墓や一般墓、納骨堂や集合墓形式の樹木葬なども一定の契約期間を過ぎれば合祀墓に移されます。

合祀墓の場合、遺骨は骨壺から出された後にほかの遺骨と混ぜて埋葬されるので、あとから遺骨を取り出すことができません。将来的に改葬などを考えている場合には注意が必要です。お墓のなかでは最も価格帯が安いので、できる限り費用の負担を抑えたい場合には選択肢の筆頭に挙げられるでしょう。

集合墓

「集合墓」は、霊園や墓地によって呼び方はいろいろありますが、ひとつのお墓に不特定多数の遺骨を個別に一体ずつ納めるタイプのお墓を指します。合祀墓とちがって、ほかの遺骨と混ぜて埋葬されるわけではなく、骨壺のまま納められる場合もあるため、場合によってはあとから遺骨を取り出すことも可能です。ただし、一般的に個別に安置される期間が事前に定められており、13回忌や17回忌、33回忌など契約期間を過ぎると合祀墓に移され、ほかの遺骨と混ぜて埋葬されます。最初から合祀墓を選択することに抵抗を感じる人には、こちらの「集合墓」が向いているかもしれません

一般墓

「永代供養墓」のなかには、個別に建てられた一般的なお墓と同じスタイルのものも存在します。前に挙げた「集合墓」と同様、安置されている遺骨は一定期間を過ぎると合祀墓に移されますが、それまでの間は個別にそれぞれの方のお墓としてお墓参りをすることが可能です。この一般墓形式の「永代供養墓」は「一般的なお墓を建てたいが継承者がいない」という人々のニーズに応えたお墓の形態だといえるでしょう。

納骨堂・樹木葬

近年、選ぶ人が増えている「納骨堂」や「樹木葬」も、基本的には「永代供養」を前提としているものがほとんどです。

「納骨堂」は先に挙げた「集合墓」と同様に、遺骨は契約した期間内は個別に安置され、契約期間後に合祀墓へ移されるものが一般的です。なかには供養の内容についてもある程度選択できたり、指定できたりする場合があるので、こだわる場合には候補となる「納骨堂」をいくつか挙げて比較検討してみるとよいでしょう。

「樹木葬」は、お墓のシンボルとなる樹木の下に「合祀墓」として埋葬されるものと、「集合墓」としていったん個別に埋葬されたあと、一定の期間を経て合祀墓に移されるものの両方がみられます。

「永代供養墓」の気になるポイント

一般的なお墓を建立するプロセスとはやや異なる点もみられる「永代供養墓」。気になる点として耳にすることの多いポイントをいくつかご紹介します。

「墓じまい」の際の選択肢の一つにも

「永代供養墓」は主に継承者がいない人や、子供や孫にお墓を管理する負担を残したくないと考える人に選ばれていますが、最近はいわゆる「墓じまい」のための改葬先として選ぶ人も増えてきているようです。遠隔地にお墓があるためになかなかお参りに行けず、維持や管理が大変な場合などに「墓じまい」をして遺骨を「永代供養墓」に移す(「改葬」)ことで負担を大きく軽減することができます。ただし、「親戚や菩提寺など関係者全員の理解を得る」「改葬許可証を入手する」「もともとあった墓石の撤去を行う」などといったさまざまな負担を伴うので、検討する際は慎重に行うようにしましょう。

公営霊園に「永代供養墓」はあるか?

「供養」は宗教的な行いであるため、「供養」の提供を前提としている「永代供養墓」を備えた公営霊園は厳密にいうとありません。ただし、一度納骨したあとの管理を必要としない「合祀墓」や「集合墓」の提供を行っている公営霊園は数多くあります。なかには屋内の納骨堂形式の施設もあるので、公営霊園を希望する場合には、一度自身の住んでいる自治体の霊園を調べてみるとよいでしょう。

「永代供養墓」にかかる費用

永代供養とは「寺院が続く限り供養する」という意味なので、最初に永代供養料を支払い、一定の契約期間供養してもらいます。年間の管理料などはかかりません。個人や夫婦で契約するため、承継や自分の死後の管理の心配がありません。初めから他の人々と共同の合祀墓の場合は10万円~30万円程度、個人や夫婦単位のお墓の場合は30万円~100万円程度が相場です。

「永代供養墓」のメリット・デメリット

「永代供養墓」が持つメリットとしては次のようなものが挙げられます。

  • 維持、管理を含めて費用が安く済ませられる
  • 継承者がいなくても申し込める
  • 霊園や寺院が存続する限り供養や管理を任せられるので、お墓のことで将来に不安を残すことがない
  • ほぼ宗派を問われることがない
  • 基本的に生前予約が可能で、支払いも生前に済ませておける

一方、次のような点が「永代供養墓」のデメリットとなります。

  • 合祀された後は遺骨が取り出せない
  • 個別のお墓と違って、指定の場所や方法以外でお参りができないなど、お参りなどが制限される場合がある

「永代供養墓」を検討する際のチェックポイント

「永代供養墓」を検討する際には、一般的なお墓購入と比べて以下のような点に特に注意する必要があります。

  • 集合墓や納骨堂などの場合、合祀されるまでどれくらいの期間が設けられているか
  • 供養の頻度と内容
  • 宗派の制限
  • お墓参りの方法

生前に予約することができ、費用もすべて支払っておくことができる「永代供養墓」ですが、自分のお墓だからといって自分一人で決めるのではなく、遺族となりうる方々や親戚などに意向を伝え、確認をとっておくことが何よりも肝心です。のちのトラブルを生まぬよう、しっかりと情報を収集し、じっくりと検討を進めるようにしてください。

Text by:松田 朝九
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  • 部屋に置いておくには、
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こんな方は・・・

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