※この記事は、大河ドラマ「豊臣兄弟!」で前田利家(演:大東駿介さん)が登場していることをきっかけに、史実の前田利家のお墓について整理したものです。ドラマの内容は、NHK公式や報道で公開されている範囲にとどめています。
前田利家のお墓はどこ?野田山の前田家墓所と尾山神社の違い、行き方と参拝の作法【豊臣兄弟!(大東駿介さん演)】
前田利家のお墓はどこにある?野田山・尾山神社・高岡の違い
前田利家の墓所は、石川県金沢市の野田山(のだやま)にある「加賀藩主前田家墓所」です。藩祖である利家の墓を頂点に、歴代藩主や正室・子女などの墓が約80基並ぶ墓所で、2009年(平成21年)に国の史跡に指定されています(出典:金沢市「(国指定)加賀藩主前田家墓所」)。
ただし、「前田」の名がつく場所は金沢や高岡に複数あり、利家の墓と混同しやすい点に注意が必要です。まずは違いを整理します。
前田利家にゆかりのある場所の違い(SOBANI編集部で整理)
| 場所 | 位置づけ | お墓か |
|---|---|---|
| 野田山の前田家墓所(金沢市) | 利家の墓所。国指定史跡 | 利家の墓がある |
| 尾山神社(金沢市) | 利家を祀る神社 | 墓ではない |
| 前田利長墓所(高岡市) | 2代藩主・利長の墓所 | 利家の墓ではない |
野田山の前田家墓所は、金沢市が国指定史跡として案内している場所で、藩主墓は三段に盛り上げた方形の墳墓の周囲に方形の溝がめぐる独特の形をしています。利家の墓は一辺が約19メートルで、ほかの藩主墓(一辺約16メートル)より大きいとされています(出典:金沢市の案内)。
墓所の下方には、加賀八家をはじめとする家臣や町人の墓が広がり、現在も市民墓地として使われています。つまり、野田山は「歴史上の人物の墓所」であると同時に、今も地元の方々が墓参りをする場所でもあります。
尾山神社は、利家を祀る神社で、お墓ではありません。金沢城の尾山町にあり、観光で訪れやすい場所です。一方、高岡市の前田利長墓所は、2代藩主・利長の墓所で、野田山の前田家墓所とあわせて「加賀藩主前田家墓所」として国史跡に指定されています。
前田利家とはどのような人物だったのか
前田利家は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将で、のちに加賀藩(現在の石川県の大半と富山県の一部にあたる地域)の藩祖となった人物です。織田信長に仕えたのち、豊臣秀吉とは古くから親しい間柄で、秀吉の政権では重い役割を担ったことが知られています。
尾山神社の案内によると、利家は1583年(天正11年)に金沢城に入り、現在の金沢の城下町の基礎を築きました(出典:尾山神社の案内、観光情報サイト掲載)。利家は1599年(慶長4年)、大坂の屋敷で亡くなり、享年は62とされています。尾山神社の例大祭が4月27日に行われるのは、利家の命日を西暦に換算した日にあたるためと案内されています。
なお、利家の生涯の細かな出来事(若い頃の逸話や合戦での働きなど)は、書物によって伝わり方が異なるものもあります。この記事では、お墓参りに関わる範囲を中心に、確認できる事実に絞って書いています。
ドラマ「豊臣兄弟!」での前田利家役・俳優の大東駿介さんと史実の違い
ドラマ「豊臣兄弟!」で前田利家を演じているのは、俳優の大東駿介さんです。利家の妻・まつ役は菅井友香さんが演じていると報じられています(出典:リアルサウンド、2026年2月1日配信の第5回の紹介記事)。
同記事によると、放送済みの第5回「嘘から出た実」では、織田信長の前で武芸を競う御前大試合の場面が描かれ、利家は強い相手として登場しました。このように、ドラマでは利家が信長の家臣として、藤吉郎(のちの秀吉)や小一郎(のちの秀長)と関わる姿が描かれています。
ここで大切なのは、ドラマは史実をもとにしながらも、場面の細部や人物同士のやりとりには創作が含まれるという点です。この記事では、ドラマの個々の場面が史実どおりかどうかは判断せず、放送で描かれた内容と、お墓や由緒など確認できる史実を分けてお伝えしています。ドラマの今後の展開については、NHKの公式情報や放送でご確認ください。
利家と関係の深い人物と、あわせて知りたいゆかりの場所
利家の墓所を訪ねるときは、関わりの深い人物のことも知っておくと理解が深まります。
妻のまつ(芳春院)は、1998年(平成10年)に尾山神社へ利家とともに祀られました(出典:尾山神社の案内)。利家の長男である利長は、加賀藩の2代藩主で、1609年(慶長14年)に高岡城を隠居城と定め、高岡の地で生涯を閉じました。利長の墓所は、3代藩主・利常が1646年(正保3年)に造営したもので、大名の個人墓としては全国でも最大級の規模とされています(出典:高岡市教育委員会)。
利家が仕えた織田信長、親交の深かった豊臣秀吉・秀長兄弟の墓所は、SOBANIの別記事でも整理しています。
野田山の前田家墓所への行き方と、参拝の前に知っておきたい注意点

野田山の前田家墓所は、金沢市野田町の野田山にあります。金沢城の南西約3.5キロメートル、標高約175メートルの山腹にあたります(出典:tabi-mag.jp掲載の取材情報、石川県の観光情報サイト「ほっと石川旅ねっと」)。
行き方の目安(一般的な例)
- 電車・バス:JR金沢駅から北陸鉄道バスで「野田」バス停まで行き、徒歩約8〜10分(情報源により異なります。バスの路線・本数は変わることがあります)。
- 車:北陸自動車道の金沢西ICや金沢森本ICから約20分。駐車場が利用できると案内されています。
見学の時間や料金、立ち入りできる範囲については、掲載情報に明記のないものも多くありました。訪問前に、管理する金沢市 文化財保護課(電話:076-220-2469)に確認することをおすすめします。
金沢市が呼びかけている主な注意点(2026年10月時点で確認)
- 令和6年能登半島地震により、史跡内の灯籠や玉垣などで倒壊・破損が確認されています。危険な場所には近づかないようにしましょう。
- 令和5年10月に付近でクマによる人身事故が発生しています。クマが出没した場所には行かず、複数人で行動し、鈴やラジオなど音の出るものを携帯するよう呼びかけられています。
- 野田山は現在も市民の方が墓参りをする墓地です。お盆やお彼岸の時期は参拝の方が増えます。静かに、ほかの方の墓所には立ち入らないよう配慮しましょう。
なお、尾山神社は金沢市尾山町にあり、JR金沢駅から北陸鉄道バスで約8分の「南町」バス停から徒歩約5分と案内されています。参拝時間などは、神社の公式案内(電話:076-231-7210)でご確認ください。
お墓参りのマナーと、遠方で行けない場合の供養
史跡として知られるお墓でも、そこは「眠る方を偲ぶ場所」です。手を合わせる前に、掃除や飲食の持ち込み、撮影などのルールを確認し、静かに参拝しましょう。お供えを置いたままにしない、ゴミは持ち帰るといった基本的なマナーは、歴史上の人物のお墓でも同じです。
金沢の野田山のように、遠方で気軽に足を運べない場所もあります。自分の家族のお墓についても、遠くて通えない、承継する人がいない、といった悩みを持つ方は少なくありません。そうした場合は、無理に通い続けることだけが供養の形ではなく、身近な場所に手を合わせる場を持つ「手元供養」という選択肢もあります。遠方などでお墓参りが難しい方や、身近に供養の場を持ちたい方には、自宅で納骨できるミニ骨壺「ZAYU(自宅納骨のミニ骨壺)」という選択肢もあります。
遠くのお墓にも、身近な場所で手を合わせる
お墓が遠方にある、行く機会が限られるという場合でも、ご自宅の落ち着ける場所に手を合わせる場をつくる方法があります。手元供養の考え方や、費用の目安をまとめています。
出典・参考資料
本記事は、以下の情報をもとに作成しています(最終確認日:2026年10月13日)。寺社・自治体の公式サイトで確認できなかった内容は「二次情報」と明記しています。拝観時間・料金・アクセスは変更されることがあるため、訪問前に公式の案内でご確認ください。
- 金沢市 文化財保護課「(国指定)加賀藩主前田家墓所」(指定年月日、構成、利家墓の規模、見学時の注意:地震・クマ) 金沢市公式ホームページ
- 高岡市 教育委員会 文化財保護活用課「加賀藩主前田家墓所(前田利長墓所)」(利長墓所の概要、造営の経緯) 高岡市公式ホームページ
- 石川県の観光情報サイト「ほっと石川旅ねっと」「加賀藩主前田家墓所」(所在地、墓地の始まり、アクセス)(二次情報)
- tabi-mag.jp「野田山・加賀藩主前田家墓所」(場所、バスでのアクセス、問い合わせ先)(二次情報)
- tabi-mag.jp「尾山神社」(所在地、祭神、利家の没年、神門、アクセス)(二次情報。神社の公式サイトは確認できず)
- 城郭情報サイト「城郭談話会」「前田家墓所」(利家の埋葬、墓の形式。金沢市文化財保護課提供資料の掲載)(二次情報)
- リアルサウンド「『豊臣兄弟!』大東駿介&菅井友香のライバル夫婦が楽しい」(2026年2月1日配信。配役と第5回の場面)
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