四十九日・一周忌法要・法事の行い方<準備と段取り>

四十九日法要や一周忌法要は亡くなった日から数えて四十九日目、1年目に行う法要です。亡くなった日から数えて正確な日数で合わせるよりも、その前後で参列者が参列しやすい週末などに行うことが一般的になっています。また、四十九日法要か一周忌法要の日に合わせて納骨をことが多くなっています。法要とその後に行われる会食(お斎)のことをあわせて「法事」と呼びます。施主は寺院や斎場との調整、日程・会場のアレンジ、参列者の招待、お墓と納骨の準備など、やるべきことの多い行事です。

index 目次
  1. 1. 四十九日法要、一周忌法要とは
    1. 1-1. 四十九日法要とは
    2. 1-2. 一周忌法要とは
    3. 1-3. 納骨法要と会食(お斎、おとき)
    4. 1-4. わからないことは寺院・僧侶に聞く
  2. 2. 法事・法要の日時と場所を決める
    1. 2-1. 法事・法要の日時
    2. 2-2. 法事・法要の場所、会場
    3. 2-3. 法事・法要の費用
  3. 3. 招待客を決め、案内状を送る
    1. 3-1. 案内状の構成
  4. 4. 会食(お斎)の手配
  5. 5. その他準備するもの
    1. 5-1. 引き出物
    2. 5-2. 供物(くもつ)の手配
    3. 5-3. 本位牌(ほんいはい)
    4. 5-4. 卒塔婆(そとば)
    5. 5-5. お墓・納骨の準備と手配

1 四十九日法要、一周忌法要とは

1-1 四十九日法要とは

「四十九日法要」とは、亡くなった日から数えて四十九日目に行う法要のことです。仏教では故人が亡くなってから通常四十九日までを忌中(きちゅう、喪に服する期間)、四十九日目を忌明け(きあけ、喪に服する期間が終わること)としています。現在では、この忌明けの四十九日を目安に、家族や親族が集まって法要を行い、納骨をするのが一般的です。

※四十九日は七七日(読みはしちしちにち、なななぬか、なななのか、など)ともいう。
※浄土真宗では死は忌むべきものではないということから「忌中」は使わず、「還浄」(げんじょう)を使います。

1-2 一周忌法要とは

「一周忌法要」は、亡くなった日から1年を目安に行う法要のことで、1年目を目安に命日より前の週末に行うことが多いでしょう。四十九日法要の際ではなく、一周忌に納骨をするケースもあります。とくに新しくお墓を建てる場合は、四十九日には遺族の準備も間に合わないことが多いのでこの一周忌に合わせてお墓を建てて納骨をすることが多くなっています。

1-3 納骨法要と会食(お斎、おとき)

四十九日法要または一周忌法要において、納骨をする場合には「納骨法要」(納骨式)も同時に行われます。またどちらも法要の後、「会食」(お斎、おとき)を伴うのが一般的です。法要と会食をあわせて「法事」といいます。

1-4 わからないことは寺院・僧侶に聞く

四十九日法要も一周忌法要も、基本的な準備や内容は同じですが、北海道では還骨法要の時に四十九日法要も兼ねて行うなど、地域や家、宗派によってさまざまな方法や準備するもの、返礼の仕方等があります。わからないことは遠慮せず寺院にしっかり聞いておきましょう。

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四十九日法要や一周忌法要の後に納骨法要をする場合はこちらの記事もご参照下さい。

2 法事・法要の日時と場所を決める

四十九日法要の場合は、葬儀から日にちがありませんので、葬儀当日または葬儀が終わったらすぐに会場や僧侶の手配を開始しましょう。

2-1 法事・法要の日時

まず、日程の候補、場所、おおよその招待人数、お斎をするかしないか、を決めます。寺院や斎場に相談したり、霊園の法要室の場合には霊園の管理事務所等に法要の予約の連絡をします。会場側(僧侶等)には他の法要などの予定もありますので、先にはっきりと日程を決めての依頼ではなく、「四十九日は○月○日になります。その前の週の末○月△日か□日に法要を営みたいと考えておりますが、ご住職様のご都合はいかがでしょうか。」と、先方の都合を優先します。霊園の法要室や墓前で法要をする場合は霊園の管理事務所に連絡をします。お彼岸の時期はお墓参りの方が多いので、寺院や霊園では法要を受け付けないことがあります。

法要の日にちの決め方ですが、四十九日法要は、本来は亡くなった日から数えて四十九日目、一周忌法要は亡くなってから一年を目安に行います。しかし、最近は参列者の都合を考えて四十九日目や命日の一年後より前の土日に行うことが多くなっています。法要は命日より先送りせず、繰り上げた日程で行うことが多いですが、命日より先になってしまう場合でもお寺側に相談して了承が得られれば問題ありません。また、大安や友引といった「六曜」は仏教とは関係ないので、法要の日を決める際に考慮する必要はありません。

2-2 法事・法要の場所、会場

参列する人数によりますが、最近は自宅での法要は次第に少なくなりつつあります。その代わり、お寺や斎場、霊園などを利用することが多くなっています。

会食(お斎)は、法要が自宅や寺院で行われるなら仕出しで、となるでしょう。ホテルやレストランに移動して会を持つこともあります。ホテルやレストランはある程度の接客クオリティが期待できますし、温かい食事を出せるといったメリットがあります。

最近は、法要と会食(お斎)の両方が同じ場所でできるレストランやホテル、お寺や斎場、霊園が増えており、人気のようです。同じ場所であれば移動が楽というメリットがあります。法事需要をとりこみたいホテルの事情もあり、「法要プラン」の用意があったり、プロジェクターで故人との思い出の映像や故人が好きだった音楽を流すことができたり、サービス・設備面でも充実してきています。

場所の計画は寺院にもしっかり相談をしておきましょう。法要とお斎が別の場所の場合は、移動方法(徒歩、タクシー、マイクロバスなど)も確認しておきます。

2-3 法事・法要の費用

法要にかかるお金として主に、お布施や会場費、引き出物ですが、その他に送迎代や案内状の印刷代がかかる場合もあります。会食(お斎)を行う場合は人数分のお料理代や飲料代、サービス料などもかかります。

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3 招待客を決め、案内状を送る

四十九日法要や一周忌法要に招く範囲は、とくに決まりはありませんので遺族で相談して決めましょう。一般的には、四十九日法要や一周忌法要までは家族や親族、友人など比較的広い範囲の人を招き、三周忌法要以降は兄弟姉妹などごく身内で行うことが多いようです。 会食や引き出物の手配に必要なので、返信用のハガキを同封した上で、法要実施予定日の1か月前には相手の手元に届くように送ります。出欠の返事は2週間ほど前に届くように返信の締め切り日を設定します。招く人数が少ない場合には、案内状を送った後に電話で返事をもらったり、法要の案内自体を電話でしてもかまいません。

またこの際に、会食のときに献杯をお願いする方を決めて打診しておきます

3-1 案内状の構成

案内状には下記の内容を記載します。

  • 前文の挨拶
  • 法要のお知らせと出席いただきたい旨
  • 差出日付
  • 差出人(施主住所、施主電話、施主名前)
  • 法要の日時、場所
  • 会食の準備のため出欠を知りたい旨

時候の挨拶においては、「春爛漫の候」や「~お喜び申し上げます」など明るい印象の表現は控えます。句読点なしの文面にするのが基本ですが、身内だけの集まりなら句読点を用いてもかまいません。

<案内状例>(四十九日法要と納骨式を併せて行う場合)

謹啓 梅花の候 皆様におかれましてはご清栄のことと存じます
このたび左記日程にて亡○○ ○○の四十九日法要と納骨式を営むことになりました
つきましてはご多忙中誠に恐縮とは存じますがご参列賜りますようお願い申し上げます

敬具

平成○○年△月
   (施主住所)
   (施主電話)
             (施主名前)

            記

  日時  平成○○年○○月○○日(○)午前○時○分より
  場所  ○○寺 住所  東京都△△区○○・・・・・・・
       電話

なお法要後別席にて粗餐を差し上げたく存じます
お手数ではございますが○月○日までに返信ハガキにてご都合をお知らせくださいますようお願い申し上げます

4 会食(お斎)の手配

法要後は僧侶や参列者を食事でもてなす会食(お斎)を行うことが多いですが、お斎を行わなくても参列者に失礼に当たるわけではありません。もし会食をせず法要のみ行う場合は、法要後に参列者に引き出物とお酒の小瓶(飲み物)、仕出し弁当等を手渡して持ち帰ってもらいます。

お斎を行う場合は法要の日時が決まったら早めに手配・予約をしましょう。招くおおよその人数と時間を決め、料理の予算や内容、席順等を決めます。

場所は、寺院で仕出しを取ったり、霊園の会食室で行ったり、移動して故人の好きだったレストランやホテルなどで行う場合もあります。会食費の目安は1人あたり3,000円~12,000円です。

法要場所から会食場所へ移動する場合は、移動手段の確認と手配(自家用車、タクシー、マイクロバスなど)も忘れずに。

5 その他準備するもの

その他、四十九日法要までに準備するものは次の通りです。

5-1 引き出物

法要に参列する人は香典(御仏前)、お供え、供花を持ってくる方もいるのでそれに対する返礼品が引き出物になります。

香典の一般的な相場は10,000円、近親者だと20,000円~30,000円です。会食費の目安は3,000円~12,000円、引き出物の目安は2,000円から5,000円程度です。結果、「会食+引き出物」の合計額は「半返し」かそれ以上、または香典額とほぼ同額になります。

引き出物は1世帯に1個、お菓子やお茶、海苔、タオルなど実用的なものを準備します。「お香典返し」のカタログギフトもあります。引き出物は故人の仏前と僧侶にも必要です。

掛け紙はのしなしで、水引は黒白か銀色の結び切り、表書きは「粗供養」や「志」とします。関西では「満中陰志」を使う地域もあります。「志」は宗教を問わずに使うことができ、「志」の下に施主の姓または○○家と書き入れます。

5-2 供物(くもつ)の手配

供物はお菓子、果物、お酒、お花などですが、その準備には以下のようなケースがあります。

  • 「供物料」を払うと会場側が供物を準備してくれる。
  • 「お布施」や「法要プラン」に供物がすべて含まれていて会場側が供物を準備してくれる。
  • 会場側から「花一対、お菓子と果物セットが要ります。」など必要な品物を言われて施主が準備する。

供物を施主で準備する際の方法には以下のような方法があります。

お寺や斎場、霊園で注文して購入する

霊園や斎場では「供物セット」など必要な供物がセットになっているものや、線香や花など単品ならば霊園の売店で購入することもできます。

デパートや大手スーパー、ネットショップで購入する

「法要セット」や果物の籠盛り、お菓子(饅頭、最中、羊羹など)、供花アレンジメントなどが売られています。

それぞれ菓子店、酒店、花屋等で揃える

お菓子やお酒はそれぞれ故人が好きだったもの購入してもいいでしょう。 施主の供物には「御供」と、下段に名前か「○○家」と記した弔事用の掛け紙をつけます。

5-3 本位牌(ほんいはい)

仏式では、葬儀から四十九日までは「白木の位牌」に故人の魂が宿っていて、四十九日法要において正式な位牌である「本位牌」に魂を移すと考えます。白木の位牌は通夜から四十九日の忌明けまで祭壇に祀られて、納骨時に寺院に納めることになります。本位牌は、仏具店に注文して、表に戒名、裏に没年月日、俗名、享年を入れてもらいます。本位牌は注文後完成まで約10日かかりますのでスケジュールに注意しましょう。

※一周忌法要の時点では本位牌はすでに自宅にありますので、新たに準備する必要はなく当日自宅から会場に持参します。
※浄土真宗では本位牌は必要ありません。

5-4 卒塔婆(そとば)

経文や戒名などが書かれた個人個人の追善供養のためにお墓の後ろにたてる細長い板のことを卒塔婆といいます。施主はもちろん、施主以外の個人も希望して「御卒塔婆料」(約1,500円~5,000円)を納めれば立てることができるので、希望者がいれば施主が取りまとめて本数を決定し寺院に依頼します。ただし、浄土真宗など宗派によっては卒塔婆を用いないこともあります。

5-5 お墓・納骨の準備と手配

四十九日法要や一周忌法要後にそのまま納骨する場合は、寺院にその旨を伝えて、カロートを開けるにあたって石材店が必要であれば、石材店にも手配を依頼します。また、霊園の場合は霊園の管理事務所に連絡します。墓石に戒名を彫刻する場合は3週間程度の日数が必要です。

法要の前日までにお墓の掃除やお墓周りの草むしりなどをしてきれいにしておきます。

Text by:AISA
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