神棚・祖霊舎(御霊舎)とは?その用途と祀り方

日本の家庭では古来より「神棚」を設置して神様を祀ってきました。また、神道による葬儀(神葬祭:しんそうさい)を行う家では、仏壇ではなく「祖霊舎(それいしゃ、御霊舎(みたまや)ともいう)」を設置し、祖先をその家の守護神として大切に祀ります。近年は核家族化が進んだことで、神棚や祖霊舎の祀り方を年長者から自然に学ぶという機会も少なくなっているでしょう。また、住宅事情の変化もあり、神棚や祖霊舎がない家もたくさんあります。

それでも私たちは毎年のように神社に初詣に行き、神様のお札を自宅に持ち帰りますし、お札を神棚に納めれば非常に心のこもった丁寧なお祀りができるといえます。また神道の形式で葬儀をし、先祖を祖霊舎で祀るという家庭も少からず存在しますので、その風習について知識があれば、いざというときにきちんとした敬意が示せるでしょう。この記事では、神棚や祖霊舎が一体どういうものなのか、購入方法、作法や祀り方までを詳しく解説いたします。

index 目次
  1. 1. 神棚・祖霊舎とは
    1. 1-1. 神棚は神様を祀るため
    2. 1-2. 祖霊舎は祖先を祀るため
  2. 2. 神棚を買う
    1. 2-1. 神棚を買う場所
    2. 2-2. 神棚を買うタイミング
    3. 2-3. 神棚の種類と神具
    4. 2-4. 費用相場は?
  3. 3. 神棚の祀り方
    1. 3-1. 設置場所
    2. 3-2. 神棚へのお供え
    3. 3-3. 礼拝の作法
  4. 4. 祖霊舎を買う
    1. 4-1. 祖霊舎を買う場所
    2. 4-2. 祖霊舎を買うタイミング
    3. 4-3. 祖霊舎の種類
    4. 4-4. 費用相場は?
  5. 5. 祖霊舎の祀り方
    1. 5-1. 設置場所
    2. 5-2. 神具
    3. 5-3. 礼拝の作法
  6. まとめ

1. 神棚・祖霊舎とは

神棚と祖霊舎も神道で用いられる祭祀道具であり、見た目の雰囲気はどちらも似たものですが、目的としては全くの別物です。

1-1. 神棚は神様を祀るため

神棚は、「神様」を祀るための自宅用の小さなお宮のことです。個人宅だけでなく、会社や商店などでもよく祀られています。家内安全や所願成就、商売繁盛などを祈願します。お宮の中には神社から授かったお神札を入れます。このお札の中に神様の御霊が込められているのです。

1-2. 祖霊舎は祖先を祀るため

祖霊舎は御霊舎(みたまや)ともよばれますが、その家の「祖先」を祀るためのものです。神道版の仏壇、と言えば分かりやすいでしょう。神道では祖先の御霊を霊璽(れいじ)と呼ばれる木の板に移します。仏教の位牌の役割を果たし、霊璽に込められた祖先の御霊を祖霊舎の中で大切に祀ります。

祖霊舎

霊璽

2. 神棚を買う

神棚はどうやって買うのでしょう。

2-1. 神棚を買う場所

神棚は神具店で購入することができます。また、仏壇店やホームセンターなどでも販売されています。最近ではインターネットでも手軽に購入できるようになりました。神棚はそう重いものでもなく、設置も難しくないので、インターネットで安価に購入するのもよいでしょう。

2-2. 神棚を買うタイミング

神棚を設置するこれといったタイミングは特にありません。お祀りしたい神様、お札があるならそれをお祀りするために設置すればよい、というわけです。

例えば新しく家を建てる際には地鎮祭を行うことが一般的ですが、その際にいただくお札を大切に祀るためにも、これから家を建てるというタイミングであれば神棚のデザイン・仕様と、設置場所を事前に検討しておくのがよいでしょう。引越しなどで新たな住まいに入るときにも、神棚を設置してその土地の神様をお祀りするのもよいでしょう。

初詣などで神社でお札を購入した場合、家の中で置き場に困ってしまい、そうしたきっかけに神棚を購入する人も多くいるようです。その他下記に上げたような様々な機会に「お札」を手に入れ、そのお札を祀る場所の必要性から神棚を買う、というケースが多いようです。

  • 新しく家を新築した時
  • 新しい新居を持った時
  • 新しくお店や事務所を開く時
  • 神社からお札を授かった時
  • 子どもが生まれた時
  • 家に喜びごとがあったとき
  • 家に不幸が絶えないとき

2-3. 神棚の種類と神具

神棚本体

神棚には主に次の4つの種類があります。屋根・扉が3つの「三社宮」、屋根・扉が1つの「一社宮」、屋根のない「箱宮」、お札を収まるだけの簡易的な神棚「お神札入れ」です。どのタイプを選ぶかの決まりはなく、設置場所との兼ね合いで決めます。また最近では洋間にも合うようなモダンタイプの神棚も販売されています。


三社宮

一社宮

箱宮

お神札入れ

神具

神棚では、お宮と合わせて神様にお供えするための神具を用意します。 基本的なものは、神鏡(しんきょう)、水玉1対(水)、神皿2枚(塩・米)、瓶子1対(へいじ:酒)、榊立て1対(榊)を並べます。三宝や八足台と呼ばれる台に神具を乗せて供えるとより丁寧です。

このほか、スペースに余裕があれば、篝火(ろうそく立て)、灯篭(電気の明かり)、真榊(五色の幟)などを飾ります。真榊は勾玉と鏡が吊るされているものと、剣が吊るされているものとがあります。向かって右が「勾玉・鏡」、左が「剣」です。左右の違いに気をつけましょう。


神棚にお供えする神具。篝火など添えるとより丁寧なお祀りに。

2-4. 費用相場は?

神棚を設置するためには、神様をお祀りするためのお宮だけでなく、神棚を乗せるための棚板、神具などを用意しなければなりません。主な費用相場は次のようになります。

たて 三社宮 15,000円~100,000円
一社宮 3,000円~20,000円
箱型 20,000円~50,000円
お神札入れ 2,000円~10,000円
神具セット 5,000円~10,000円
棚板セット 20,000円~40,000円

3. 神棚の祀り方

神棚を購入したら、どのように祀ればいいのでしょうか。「間違ったところにお祀りするとバチが当たるかも」と不安に思われる方も多くいます。ここでは、神棚の設置の仕方から日々のお参りの方法までを丁寧に解説します。

3-1. 設置場所

神棚の設置場所に絶対的な決まりはありません。最近はアパートやマンションなどの集合住宅に住む人も増え、仏間や和室がない家もたくさんあります。まずは自分たちが生活をする上で、収まりがいい場所を選ぶのが先決です。その上で、次に挙げるポイントを押さえておきましょう。

明るくきれいな部屋

神棚は日々の幸せを祈る場所です。気持ちよく礼拝できる空間が良いでしょう。

天井近く、目線を高く見上げる場所

神棚は自分たちより見上げる場所に設置します。天井に近い位置が理想で、天井と長押の間の空間に設置するケースが多いようです。

南向き、または東向き

日の昇る東向き、あるいは日当たりの良い南向きが吉方だと言われています。

仏壇と同じ部屋でも構わない

神棚と仏壇を同じ部屋に設置しても構いません。ただしお互いが向かい合わせにならないようにしましょう。礼拝する時にどちらかにお尻を向けてしまうことになるからです。

人が神棚の上を歩くなら、「雲」

集合住宅や二階建ての家の一階部分に神棚を設置する場合、人が神棚の上を歩くことは避けなければなりません。しかしこのような時には「雲」の文字を天井に貼ることで、この上には何もないこととします。「雲」は紙に書いたものや木製のものが販売されています。自分自身で紙に書いたものを貼り付けても構いません。

3-2. 神棚へのお供え

神棚へのお供えは次のように行います。

  • 榊立てに榊を入れる
  • 瓶子にお酒を入れる
  • 水玉にお水を入れる
  • さらに米と塩を入れる

理想は毎日交換するのがよいのですが、1日と15日の毎月2回で良いともされています。ただし、水玉や榊立ての中の水は、清潔を保つためにも毎日交換しましょう。

3-3. 礼拝の作法

お供え物を整えたら神様に向かって礼拝します。礼拝の方法は神社の時と同じように「2礼2拍手1礼」が基本です。

  1. まずは神様に向かって2回ほど深くお辞儀をします。
  2. 次に、柏手を2回「パン、パン」と打ちます。
  3. 神様に心の中で感謝し、最後に1回深くお辞儀をします。

4. 祖霊舎を買う

神葬祭、つまり神道の作法で葬儀を行う家では、仏壇ではなく祖霊舎を祀ります。また、神棚には伊勢神宮のお神札(神宮大麻)や地域の氏神のお神札などを祀りますが、祖霊舎では、亡くなった方の御霊の込められた霊璽を祀ります。仏教では、ひとつの仏壇の中に本尊と先祖を祀るのに対し、神道では、神棚には神様を、祖霊舎には亡くなった人をいった具合に、別々に祀るのです。

4-1. 祖霊舎を買う場所

祖霊舎は神棚同様、神具店で購入できます。仏壇店でも取り扱いはありますが、品ぞろえは店舗によってさまざまでしょう。また最近ではインターネットなどで購入可能です。

4-2. 祖霊舎を買うタイミング

祖霊舎が自宅になければ、葬儀を済ませて五十日祭までの間に準備するようにします。五十日祭とは仏式における四十九日法要と同じような意味合いを持ち、この日を境に故人の御霊は霊璽に移され、死者は晴れて祖先となり、忌明けとされます。

ちなみに、神道では仏式の年忌法要を「霊祭」と呼び、五十日祭の次は百日祭、一年祭、三年祭、五年祭、十年祭、二十年祭、三十年祭、四十年祭、五十年祭と続いていきます。

4-3. 祖霊舎の種類

祖霊舎も仏壇と同じで、形状は上置き型と台付き型、仕様は伝統型とモダン型に分けられます。いずれも仏壇の作り方を神道向けのものにしていると思えば良いでしょう。

形状の違い

上置き型とは台の上に置けるようなコンパクトなものです。高さが60cm前後のものが多いでしょう。一方の台付き型とは仏間や床の上に直接置ける大きさのものです。高さは120cmから170cmくらいまであります。

仕様の違い

伝統型の祖霊舎は、神社の拝殿や神棚のお宮のようなものが仏壇の中にはめ込まれています。また原材料としてヒノキやヒバなどがよく用いられ、モダンなタイプではタモやメープルのものも見られます。

4-4. 費用相場は?

費用相場は、上置き型の安いもので5万円程度、高いものだと、尾州檜や屋久杉などの高級木材を用いたものなどで100万円を超えるものもあります。

5. 祖霊舎の祀り方

祖霊舎はどこに置き、毎日どのようなことをしなければならないのでしょうか。設置から日々の礼拝について解説いたします。

5-1. 設置場所

祖霊舎を置く場所は仏壇と同じように考えればよいでしょう。仏間があれば仏間の中に祖霊舎を置きます。コンパクトな上置き型の場合はチェストや台の上でも構いません。自分たちの生活の中で礼拝しやすい場所を選びましょう。

また、神棚がある場合は同じ部屋に置くのがよいでしょう。神棚は部屋の中の高いところに設置するため、神棚の真下に設置するケースが多いようです。

5-2. 神具

祖霊舎の神具も、神棚と同じように考えます。扉の中に霊璽を納めて、その手前に神鏡、お供え物として、水玉1対、白皿2枚、瓶子1対、榊立て1対、真榊1対、かがり火1対を並べます。

お供え物も毎日交換するのが理想ですが、大変なようであれば毎月1日と15日の月2回にしてもよいでしょう。

5-3. 礼拝の作法

お参りの仕方は神棚の時と同じで「2礼2拍手1礼」が基本です。神棚がある家では、まず先に神棚に、次に祖霊舎に礼拝します。

まとめ

神道では祖先は私たちの家の守護神と考えます。神棚や祖霊舎への毎朝夕の礼拝を気持ちよく行うことで、ご先祖様は私たちのことを見守ってくれているのだと心で感じられるはずです。この記事が、その一助になれば幸いです。

Text by:玉川将人
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