臨終後、遺族が行わなければならない手続きはたくさんあります。ガスや水道などの公共料金だけではなく、新聞やクレジットカードなど故人が利用していたサービスも契約変更が必要です。とくに年会費や利用料金などが発生する場合は、死後なるべく早く解約をしたいものです。今回は故人が利用していたサービスの見つけ方や、契約変更の方法について説明します。手続きが面倒だからと放置した結果、思わぬ被害に遭わないように、死後落ち着いたらすみやかに手続きを行いましょう。

1.故人が利用していたサービスを放置するとどうなるか

故人が利用していたサービスの多くは、遺族から連絡がなければ継続して利用しているとみなされることがほとんどです。契約者が死亡してサービスを利用していなくても、手続きをしない限り、勝手にサービスが解約されることはほとんどありません。手続きをせずに放置した結果、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。どのようなトラブルが起きる可能性があるのか確認しましょう。

サービスを利用していないのに料金がかかる

故人が利用していたサービスは解約手続きを行わないと、死後も利用料金を請求され続ける可能性があります。例えサービスを利用していなくても、請求された年会費や利用料金を相続人が支払わなければならなくなります。 死後、次の引き落としが確定する日よりも前に手続きをするのが理想的です。

住まいの防犯上の問題

家主が亡くなり、しばらく空き家の状態になる場合は注意が必要です。郵便ポストがダイレクトメールであふれたり、玄関先に新聞が山積みされていたりする場合は、家に長期不在であることが一目瞭然です。空き巣の被害やたまり場になるなどの被害が出る恐れがあります。
また、あふれでた郵便物から家族の個人情報が流出する可能性もあります。料金が発生しないようなサービスでも、定期的に郵便物が届くようなものはすぐに解約したり、本人死亡の旨を連絡した方がいいでしょう。

不正利用される

クレジットカードなど解約せずに放置した場合、盗難に遭って不正利用される可能性があります。「多額の請求書が届いて被害に気がついた」ということのないように、死後すみやかに解約手続きを行いましょう。

2.故人が利用していたサービスの見つけ方

亡くなった家族が利用していたサービスを、すべて把握している遺族は少ないことでしょう。しかし放おっておけば利用料金が発生してしまうサービスもあり、なるべく早く解約手続きを行いたいものです。故人が利用していたサービスはどのように確認することができるでしょうか。

郵便物の確認

故人宛てに届く郵便物やダイレクトメールをチェックしましょう。請求書や領収書などが届けば、それをもとに利用サービスや提供事業者を確認できるでしょう。故人の口座が凍結されている場合は引き落としができないので、払い込み票が届く可能性もあります。死亡後でも料金が発生していれば、相続人は解約手続きだけではなく支払う義務もあります。。

クレジットカードの明細書

サービスの毎月の利用料の支払いをクレジットカード払いにしている場合もあります。クレジットカードの明細書がある場合は確認しましょう。

通帳の引き落とし履歴

故人の通帳を確認し、引き落としや振り込みの履歴を確認しましょう。年間契約で年ごとに振り込んでいる場合もあるので、最低過去1年分は念入りにチェックをするといいでしょう。

3.各種サービスの契約変更方法

それぞれのサービスの契約変更方法について、詳しく確認しましょう。

新聞

故人が新聞購読を契約していた場合、解約しない限り死後も届き続けることになります。当然、購読料金も発生するので、早めに契約変更の手続きを行いましょう。引き続き購読を続ける場合は「名義変更」を、購読を止める場合は「解約」の手続きが必要です。

販売店へ連絡

新聞の契約変更をする場合は、新聞の発行会社ではなく販売店へ連絡します。販売店は発行される領収書や契約書などから確認できます。手元に書類がない場合は、インターネットから最寄りの販売所を探しましょう。

契約変更の手続き方法

契約変更する場合は、配達員に口頭で伝えるのではなく、販売店へ電話連絡するか直接訪問しましょう。後から「聞いていない」などトラブルになるのを防ぐためです。名義変更する場合は、新しい契約者の引き落とし口座などわかるようにしておくと、スムーズに手続きが進められるでしょう。
解約の際にトラブルへ発展するケースもあります。「年間契約」や「初年度は無料にするので3年間は購読する」など販売店と契約を結んでいる場合は、違約金が発生したり、すぐに解約できなかったりすることもあります。

クレジットカード

名義人が死亡した場合のクレジットカードは、名義変更できず解約処分となります。家族カードがある場合も、合わせて解約になります。貯まっているポイントは相続することができず、失効となります。

故人のクレジットカード契約を放置すると年会費が発生したり、盗難に遭って不正利用されたりするなど、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。死後すみやかに解約手続きをしましょう。

クレジットカード会社に電話すれば解約できる場合がほとんどですが、書類の提出が必要な場合もあります。またカード会社によっては、解約時に返送を求められることもあります。クレジットカード会社に必要な書類や手続き方法を確認しましょう。

連絡する際は、以下の項目に答えられるように用意しておくとスムーズに手続きできます。
  • 故人の氏名
  • 故人の生年月日
  • 引き落とし口座の確認
  • カード番号

また死後に届いた請求は、相続人に支払い義務があります。多くの場合は一括返済を求められるため、注意が必要です。

フィットネスクラブやジムの会員

フィットネスクラブやジムなどの会員であった方が亡くなった場合、死亡後は会員資格を喪失します。ただし、解約手続きを行わなければ退会扱いにならないケースも多いため、翌月の利用料金が請求される前に死後すみやかに手続きをしましょう。

航空会社のマイレージ

故人が保有していたマイルを相続できるかどうかは、航空会社により異なります。故人のマイルを相続できる会社もあれば、死後失効する会社もあります。故人のマイルの扱いについて、いくつか航空会社ごとに紹介します。

全日本空輸(ANA)

ANAのマイルは、手続きをすれば法定相続人が承継することができます。相続の際には、故人の死亡証明書と裁判所命令など故人のマイルの相続権を有することを証明する書類の提示が必要です。手続きは会員が死亡した後6か月以内に行わなければならず、期間を過ぎるとポイントは失効します。

参照
ANAマイレージクラブ会員規約 9条マイルの合算・21条会員の死亡
https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/kiyaku/ (外部リンク)

日本航空(JAL)

家族カードプログラム登録会員やファミリークラブ会員は、家族会員間でマイルを合算することができます。
また法定相続人は手続きをすれば、故人のマイルを承継することができます。

参照
JALマイレージバンク一般規約 14条 合算不可
https://www.jal.co.jp/jalmile/kiyaku/ (外部リンク)

アメリカン航空

故人のマイルは相続することができません。ただし死亡証明書や遺言などの書類を提出し、手数料を払えばマイルを相続できる場合もあります。

参考
AAdvantageご利用規約 マイルの獲得方法
https://www.americanairlines.jp/i18n/aadvantage-program/aadvantage-terms-and-conditions.jsp (外部リンク)

ユナイテッド航空

故人のマイルは相続することができません。
ただし、必要な書類を提出し手数料を支払えば相続できる場合もあります。

参照
ユナイテッド航空 マイレージプログラムの規約 一般条件7
https://www.united.com/ual/ja/jp/fly/mileageplus/rules.html (外部リンク)

大韓航空

マイルは譲渡することができず、会員間で合算することもできません。会員が亡くなると保有していたマイルは効力を失うため、相続人は相続することができません。

参照
スカイパス会員約款 会員登録6、7
https://www.koreanair.com/content/dam/koreanair/ja/Documents/SKYPASS_form_JPN.pdf (外部リンク)

ケーブルテレビや有線チャンネル

忘れがちなのがケーブルテレビや有線チャンネルの契約変更です。とくに故人の家が空き家になる場合は、忘れずに解約を行いましょう。解約や名義変更の手続き方法は、会社や契約形態により異なります。必要な書類や手続き方法を確認するためにも、電話で問い合わせしましょう。契約内容によっては、解約時に違約金の発生や、解約手数料が必要になるケースもあります。また機器をレンタルしている場合は、機器の返却もしなければなりません。

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