お墓がみつからない…預骨とは?

「預骨」という言葉をご存知でしょうか?文字通り、火葬後に遺骨をどこかに預けることを指します。最近では、寺院だけではなく、様々な場所で預骨を行っています。今回は、「預骨」とは何か。どのような場合に利用するのか。実際に預骨ができる寺院や霊園のサービス内容を紹介します。

index 目次
  1. 1. 「預骨」と「納骨」との違いとは?
  2. 2. こんな場合、「預骨」を利用
    1. 2-1. お墓がみつからない場合
    2. 2-2. 気持ちの整理がつかない場合
    3. 2-3. 事情があり、自宅に遺骨を置けない場合
  3. 3. 「預骨」が可能な場所は?
    1. 3-1. 寺院
    2. 3-2. 霊園
    3. 3-3. 葬儀会社
    4. 3-4. 散骨・墓じまいのなどの専門業者
  4. 4. 「預骨」にかかる費用は?
  5. 5. 遺骨を自宅で保管してもいい?
  6. 6. 「預骨」できる場所の紹介
    1. 6-1. 国上寺
    2. 6-2. 花園むさしの浄苑
    3. 6-3. おこつ供養舎
  7. 7. 遺骨が捨てられる…預骨の問題点

1 「預骨」と「納骨」との違いとは?

遺骨を預かってもらうのは納骨堂への「納骨」と同じ意味ではないのか。そういう疑問も湧きますが、同じように納骨堂に置かれたとしても、預骨と納骨とでは異なります。納骨堂に納骨するという場合は、納骨堂の区画を永代に使用する権利を買うか、後々の合祀・永代供養を前提として定められた期間の区画使用料を払うか、最初から合祀・永代供養にするか、のどれかを意味します。

一方預骨は、文字通り、一時的に遺骨を預かってもらうこと、決められた期間保管しもらうことを指しています。保管期間後は、引き取る、またはお墓や納骨堂に納骨するなど最終的な供養方法を新たにとることが必要です。遺骨の最終的な供養方法が決めかねている場合の一時的な預け場所のニーズにこたえるものです。

2 こんな場合、「預骨」を利用

2-1 お墓がみつからない場合

先祖代々のお墓のある方、自分でお墓や納骨堂を用意している方なら問題ありませんが、そのようなお墓の用意をする間もなく突然亡くなったという場合や、お墓をみつけるのが難しい地域だったという場合、四十九日や一周忌などの法要などに合わせて納骨場所を準備できないこともあるでしょう。お墓は安くない買い物ですし、お墓参りを考えると場所は重要。納得できるお墓を探すために、預骨を利用するというケースがあります。

2-2 気持ちの整理がつかない場合

大切な人を失った心の傷は大きいものです。四十九日が過ぎ、納骨することで心の整理がつき、徐々に日常生活を取り戻す方も多いですが、遺骨をお墓に納める気持ちになれない場合も。そんな場合、少し落ち着くまで遺骨を預かってもらうのも良いかもしれません。また、納骨まで自宅に遺骨があることが辛いと感じる方も預骨を利用するケースがあるようです。

2-3 事情があり、自宅に遺骨を置けない場合

例えば、生前仲たがいをしていた親や兄弟姉妹、ほとんど親交は無いのに、他に引き取り手がなく引き受けた親せきの遺骨…。生涯独身で亡くなる方が増えている中、そのようなケースは増えているかもしれません。心情的に自宅に遺骨を置いておきたくない事情は少なくありません。

3 「預骨」が可能な場所は?

預骨が可能な場所、相談先には以下があげられます。もちろんすべての場所で受け付けてくれるわけではありません。個別に問い合わせが必要です。

3-1 寺院

納骨堂を所有する寺院はありますが、預骨の場合は、納骨堂だけではなく、本堂で保管、ということもあるようです。檀家でなくても、宗教、宗派に関わりなく預かってくれる寺院もあり、中には無料で預かってくれる場合もあります。納骨堂とは別に、「預骨堂」のある寺もあるようです。

3-2 霊園

霊園で預骨が可能なところもあるようです。料金については霊園によって異なりますが、後にその霊園の墓地区画を購入してもらうことをねらい、2年間ほど無料にしているという霊園もあるようでます。お試し期間として、預かってもらうという考えもありかもしれません。

3-3 葬儀会社

葬儀会社の場合、火葬のみ行う直葬のプランの料金に預骨の料金が含まれている場合があります。葬儀を行う際に、葬儀会社にその期間や保管場所など問い合わせおくことをおすすめします。

さいたま市の葬儀会社「花セレモニー」のプランでは、一般葬、家族葬、直葬どのプランでも預骨は無料。問い合わせてみたところ、プランにある預骨は火葬後、一般的な納骨の時期である49日まで無料とのこと。それ以上は、花セレモニーで葬儀をした場合は1年間2万円の料金が必要です。遺骨は花セレモニーが運営している斎場の保管スペースで預かってもらえます。花セレモニーでは自社で葬儀をしていない遺骨の預かりも可能とのこと。その場合、半年で2万円、1年間で3万円です。詳しくは、直接お問い合わせください。

 

葬儀会社は様々な事情を鑑み、預骨に対して柔軟に対応しているようです。

3-4 散骨・墓じまいのなどの専門業者

葬儀会社とは別に、散骨、墓じまいなど、遺骨の供養を専門に行う業者で預骨サービスを行っていることがあります。多様化する供養スタイルの最新事例を多く持っていることもあるので、相談してみるとよいでしょう。

4 「預骨」にかかる費用は?

寺院でも業者でも、2年ほどは無料の場合もよく見かけます。費用は一ヵ月単位、1年単位どちらもあります。事前に保証金が必要なことも(遺骨を取りに来た際、返される)。費用は場所によってかなり違います。一ヵ月1万円の場合もあれば、1年で1万円かかることもあります。1年間で0円~3万円の範囲が多いようです。

多くの場合、しばらく預かった後、その寺なり、霊園なりで墓地などを契約してもらいたいということもあり、比較的安価に設定されている印象です。

5 遺骨を自宅で保管してもいい?

自宅で遺骨を保管したいというご遺族もいるでしょう。遺骨を自宅で保管することは違法ではありません。「墓地・埋葬に関する法律(墓埋法)」には、「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない(第4条)」とありますが、ここで言う「埋葬」とは墓埋法の定義では土葬をさし、「焼骨の埋蔵」とはお墓に遺骨を納めることをさします。つまり、例えば自宅の木の根元に遺骨を埋めて埋葬してしまったり、自宅の庭に墓を立ててそこに納めたりすることは違法になってしまいかねません。気をつけましょう。自宅の室内での保管・安置であれば法的に問題ありません。

ところで遺骨を室内保管する上で気をつける必要があるのは、温度と湿度です。遺骨はカビが生えてしまうことがあるからです。火葬後の遺骨は陶磁器製の骨壺や、さらに、木製の骨箱に入れられていることが多いと思われますが、直射日光の当たる場所や湿度の高い場所、食べ物や植物の近くに置き続けたりすることは厳禁です。
家の中で、風通しの良い場所に置くようにしましょう。

6 「預骨」できる場所の紹介

実際に預骨を利用したい方のために、預骨を受付けている寺院、霊園、葬儀会社などをご紹介いたします。

6-1 国上寺

新潟県にある歴史ある由緒正しい「国上寺」には預骨堂での遺骨の一次預かりを行っています。預骨料は1ヵ月1万円。保証金30,000円必要ですが、遺骨を返す際に返金されます。預かり期間は最長3年間。空きがあればそれ以上、預けることも可能です。

   

6-2 花園むさしの浄苑

埼玉県にある「花園むさしの浄苑」では、埼玉県北部や群馬県などで遺骨の一次預かり場所を探している方の相談を受け付けています。2年間までは無料で預けられますので、費用の心配のある方にはお勧めです。

 

6-3 おこつ供養舎

散骨葬、墓じまい、粉骨サービスなど、様々な埋葬を行っている「おこつ供養舎」。散骨葬又は永代供養墓への納骨の依頼を「おこつ供養舎」に申し込むことを条件に最大3年間預骨を受け付けています。火葬場から遺骨を引き取ることも可能で、日本全国からゆうパックで「おこつ供養舎」に遺骨を送り、預かってもらえます。送骨に必要な梱包キットも無料で提供しています。

   

7 遺骨が捨てられる…預骨の問題点

埋葬場所が決まっていない際に、とても助かる預骨ですが、大きな問題点も。一時預かりのはずの預骨なのに、期限が来てもなかなか引き取りにこず、遺骨でいっぱいになってしまう施設もあるようです。遺族が費用を支払わないこともあり、最悪な場合、まったく連絡取れなくなることも。預けるのではなく、そのまま遺骨を捨ててしまうケースが増えているとのことです。

こういうことが続けば、以下の寺院のように、預骨を取りやめる場所も増えてしまうか、遺骨を置き去りにされるリスクに対応するために、初めにかなりの費用がかかるようになってしまうかもしれません。

 

実際に預骨が必要な方は多くいると思われ、今後も利用する遺族は増えていきそうです。預かる側ほうが、置き去りのリスクにどう対応していくのか。それによって、預骨の形は変わっていくのかもしれません。

Text by:AY
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こんな方は・・・

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