敬老の日をきっかけに、親の「終活」とどう向き合う?話の切り出し方と進め方
なぜ敬老の日が「終活を話すきっかけ」になるのか
敬老の日は、離れて暮らす親や祖父母と顔を合わせる、数少ない機会のひとつです。日常の電話やメッセージでは切り出しにくい「これからのこと」の話も、実際に顔を合わせて穏やかな空気の中でなら、話題にしやすくなります。
「まだ早いのでは」と感じる方もいるかもしれませんが、終活の話し合いは、元気なうちに始めておくほど、お互いに負担が少なく進められます。
アンケートで見る、親との終活の話
エス・エム・エスが運営する葬儀社紹介サービス「安心葬儀」の「親の終活に関する意識調査」(2025年10月実施、60歳以上の親を持つ男女1,033人)によると、親と終活について話すきっかけの最多は「ニュースやメディアで終活のことを見聞きしたから」で35.3%でした。前回調査の30.1%から増えており、日々の何気ない会話の中で自然に話題が生まれるケースが多いことがうかがえます。
一方、終活について親と話していない人にその理由をたずねると、最も多かったのは「切り出しにくい、話しにくい」(41.0%)でした。また、親と生前に話しておきたいことでは、1位「葬儀」(35.1%)、2位「介護の希望」となり、前回調査から順位が入れ替わっています。
多くの方が同じように「話したいけれど切り出しにくい」と感じていることを知るだけでも、「うちだけの特別な話ではない」と気持ちが軽くなるかもしれません。

出典:葬儀社紹介サービス「安心葬儀」による調査(株式会社エス・エム・エス、2025年10月27〜29日実施、60歳以上の親を持つ男女1,033人)。調査結果の詳細はこちら
いきなり切り出すと避けられがちな理由
「終活」という言葉には、まだ「縁起でもない」「まだ死ぬ準備なんて」というイメージを持つ方も少なくありません。特に、話を切り出す側が本人ではなく子ども世代の場合、「早く死んでほしいと思っているのか」と誤解されてしまうケースもあります。
そのため、「終活の話をしよう」と正面から切り出すのではなく、日常の延長線上で自然に話題にできるきっかけを作ることが大切です。
話を切り出す3つの自然なきっかけ
①ニュースや周囲の出来事を話題にする
「最近、終活が話題になっているね」「〇〇さんのところも実家を整理したらしいよ」など、第三者の話として持ち出すと、自分ごととして構えずに会話が始めやすくなります。
②自分自身の終活を先に話す
子ども世代から「自分も将来のことを少しずつ考え始めた」と伝えることで、親世代も「自分のことも話してみようか」と思いやすくなります。一方的に聞き出す形ではなく、お互いの話として進めるのがポイントです。
③実家や持ち物の整理から入る
「終活」ではなく「実家の片付け」「写真の整理」など、身近で具体的な作業から入ると、心理的なハードルが下がります。作業を通じて自然に「これはどうしたい?」という会話が生まれやすくなります。
終活で最初に話し合っておきたい3つのこと
- 医療・介護についての希望:延命治療の希望や、介護が必要になった際の希望する暮らし方
- 財産・相続について:おおまかな資産状況や、誰に何を引き継ぎたいかの意向
- お葬式・お墓・供養について:葬儀の規模の希望、お墓を継ぐ人がいるか、遺骨をどう供養してほしいか
すべてを一度に決める必要はありません。まずは「本人がどう考えているか」を知ることから始めるだけでも、大きな一歩です。
エンディングノートを使うと、話し合いがスムーズになる
口頭だけで話し合うと、後から「言った・言わない」になったり、決めたことを忘れてしまったりすることがあります。話し合った内容を、市販の「エンディングノート」に書き残してもらうと、家族にとってもわかりやすい記録になります。
エンディングノートに書いておきたいこと
- 医療・介護に関する希望(延命治療の意向、介護してほしい場所など)
- 財産・保険・通帳などの情報
- 葬儀・お墓・供養に関する希望
- 家族や友人への連絡先リスト
エンディングノートの注意点
エンディングノートには法的な効力はありません。相続など法的な拘束力を持たせたい内容については、別途遺言書の作成を検討する必要があります。あくまで「本人の意向を家族に伝えるための記録」として活用するのがよいでしょう。
「お墓・供養」の話は特にデリケート|切り出し方の工夫
3つの中でも「お墓・供養」の話題は、特に切り出しにくいと感じる方が多いテーマです。本人にとっても「自分が亡くなった後」を具体的に想像することになるため、抵抗を感じやすい話題だからです。
この話題については、「決める」ことを急がず、まずは「今どんな供養の形があるか」を情報として一緒に知ることから始めるのも一つの方法です。たとえば、従来のような大きなお墓を持たなくても、自宅で日々手を合わせる「手元供養」という選択肢があることを知るだけで、親世代の「お墓の心配」が和らぐケースもあります。
「お墓を継ぐ人がいなくて心配」「実家のお墓が遠方で困っている」といった悩みがある場合は特に、選択肢を広げる情報として、こうした新しい供養の形を一緒に調べてみることをおすすめします。
話し合いを1回で終わらせない
終活の話し合いは、1回ですべてを決めようとしないことが大切です。敬老の日をきっかけに話題にできたら、それだけでも十分な前進です。その後は、お盆やお正月など家族が集まるタイミングで少しずつ話を重ね、時間をかけて考えをすり合わせていくのが現実的な進め方です。
まとめ|今日でなくても、きっかけだけは作っておく
敬老の日は、終活について「話し合う日」というより「話し合うきっかけを作る日」と考えると、気負わずに向き合えます。すべてを決めなくても、「いつか話したいことがある」と伝えておくだけで、次に話を切り出すハードルはぐっと下がります。
お墓や供養の話題になったときは、選択肢のひとつとして「手元供養」「自宅納骨」という形も知っておくと、親世代・子ども世代双方にとって、話し合いのきっかけが広がります。
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選択肢のひとつとして知っておきたい、自宅での供養のかたち
お墓を継ぐ人がいない、実家のお墓が遠方にある——そんな悩みには、自宅でご遺骨を保管しながら供養する「自宅納骨」という選択肢もあります。ZAYUは、洋室にもなじむデザインの自宅用ミニ骨壺です。
出典・参考資料
本記事で使用した数字・事実の出典です(2026年10月12日に出典の記載を整理)。
※数値・料金・制度は、調査・公表時点のものです。最新の内容は、各公表元でご確認ください。
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