老後の一人暮らしのリスクと対策

「家族に負担をかけたくない」「気をつかわずに自由に暮らしたい」という思いから、老後に一人暮らしを選択する人も少なくありません。

実際、老後に一人暮らしをする世帯は増加しています。内閣府によると、平成30年(2018年)では、65歳以上の高齢者のいる世帯のうち6割近くが「単独世帯」または「夫婦のみ世帯」で、割合は増加傾向にあります。

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気ままな暮らしができる一人暮らしですが、お金や体力面など高齢者の一人暮らしにはリスクもあります。安全で快適な老後を送るためにも老後の一人暮らしのリスクを知り、どのような備えができるのか知りましょう。

index 目次
  1. 1. 老後に一人暮らしするリスク
  2. 2. 老後の一人暮らしのリスクへの対策

1. 老後に一人暮らしするリスク

老後の一人暮らしには、次のような不安要素があります。

病気やけが

加齢により体力や気力が衰えると、病気やけがのリスクが高まります。今は当たり前にできる買い物や家事も、足腰が傷んでできなくなる可能性があります。病気やけがの心配は一人暮らしに限った話ではありませんが、一人暮らしの場合特に、何かあった時に初動が遅れて状況が悪化する可能性が高まります。認知症についても同居している人がいれば初期段階で気づくかもしれませんが、一人暮らしは発見が遅れて進行するケースが多いようです。

身の回りのこと

料理や掃除などの家事を伴侶に任せっきりにしている場合、その伴侶が先になくなると、家事に慣れていない残された方には、栄養不足や衛生環境の悪化が心配されます。一人で取る食事は質素で低栄養なものになりがち。片付けができずに家が荒れてしまう恐れもあります。

お金

老後の収入が年金だけになる方は多く、定年後のお金に対して不安を抱く人もいるでしょう。とくに一人暮らしの場合はだれかと同居した場合と比べて、支出のうち家賃や光熱費などの占める割合が高くなります。食費や交際費などに使える金額が減るため、貯蓄したり節約したりする必要があります。

また「十分な貯蓄があるので大丈夫」と安心もできません。しっかり納税し、貯蓄してきた人でも陥る「老後破産」が問題になっています。老後破産とは、老後の生活が困窮し破産状態になることです。高齢になると突然の病気やけがで、思わぬ出費がかかることがあります。また働いていたときの生活レベルを落とすことができずに、浪費してしまうケースも多いのです。

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詐欺被害

近年、高齢者を狙った詐欺被害が増加しています。認知症がはじまり判断力が低下している高齢者を狙った詐欺や、高齢者自身が詐欺被害に気づかないケースなど、被害は後を絶ちません。強引な訪問販売や振り込め詐欺、架空請求、還付金詐欺など、詐欺の手口も多様化しており、注意が必要です。

とくに孤独や不安を抱く一人暮らしの高齢者は付け込まれやすく、ターゲットになりやすいと考えられます。親身に話を聞くふりをして高額商品を購入させたり、だまされていることに気づかずに再びだまされて二次被害が起きたりします。

被害認知件数のうち65歳以上が占める割合は増加しており、平成30年の振り込め詐欺の被害は83.7%が60歳以上です。

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社会的孤立・孤独

65歳以上の高齢者がかかるうつ病を「老人性うつ」といい、配偶者の死や自身の病気、退職による環境の変化などをきっかけに身体的不調が起こります。孤独感や喪失感により発症する可能性があるため、一人暮らしで人と会う機会が少ない場合はとくに注意が必要です。

また認知機能低下を予防する可能性が高いといわれるのが、適切な運動や栄養、社会交流や趣味活動などの取り組みです。気楽に一人暮らしをしたい方も、何かしら刺激を受けるために社会との関わりを持ちましょう。

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孤独死・孤立死

一人暮らしをしていて家で倒れてしまった場合は、気づいてもらえないばかりか独りで亡くなる孤独死や孤立死の恐れがあります。似た二つの言葉で明確な定義があるわけではありませんが、孤独死は家族や医療関係者などの誰にも看取られずに亡くなり、しかしながら比較的すぐに発見される死を指すことが多いようです。一方、孤立死は社会から孤立した状況でいた中で亡くなることで、死後数日経ってから発見されるようなケースを指します。亡くなってから時間が経過しているため、発見時は悲惨な状況になりがちです。

内閣府の調査によると、一人暮らしをする60歳以上の人で、孤立死を身近な問題と感じる割合は過半数を超えています。また、東京23区内において65歳以上の一人暮らしをする人の自宅での死亡者数は年々増加しています。

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一緒に暮らしてはいないけれど家族とまめに連絡をとりあっていたり、近所づきあいや交友関係があったりする場合は、独りで亡くなったとしてもすぐに死亡に気づいてもらえる可能性が高いでしょう。

2. 老後の一人暮らしのリスクへの対策

老後の一人暮らしのリスクを減らすために、どのような備えができるのでしょうか。今からできる対策方法について確認しましょう。

生活費の見直し

年金生活になる前に、老後に向けてできるだけ貯蓄をすることが大切です。しかし貯蓄があれば、安心安全な老後が送れるというわけではありません。老後も働いていたときと同じように生活していては、貯蓄が底をつく可能性があります。

大切なのは現状に見合った生活レベルに変更することです。家賃や生活費を見直し、大きな買い物は慎重にするなど、工夫が必要です。

詐欺被害の防止・対策

高齢者は詐欺のターゲットになりやすいものです。さまざまな詐欺の手口を家族や高齢者自身が知っておき、普段からどのような詐欺が流行っているのか話しをしましょう。また話をすることで、詐欺にあった異変により早く気づく可能性が高まります。電話による詐欺も多く発生しています。家族間の合言葉を決める、電話に録音機を付ける、留守電設定にして電話に出ないなどの対策が効果的です。

お金の振込要求など詐欺か迷う場合は、消費者ホットライン(188)や警察相談専用電話(#9110)で相談できます。詐欺にあった場合は警察に連絡し、振り込め詐欺の場合は振込先に金融機関に連絡して口座を凍結してもらいましょう。訪問販売や電話勧誘販売で強引に購入させられた場合は、クーリングオフを行いましょう。

身の回りの整理

高齢になると病気やけがのリスクが高まります。気力や体力があるうちに、老後の生活を想定して身の回りの整理をしましょう。日常生活で必要なものを出し入れしやすい場所に配置したり、足腰が痛くなったときのために家具を動かして移動しやすい動線を作ったりします。手すりの設置や足元の段差を無くせば、けがの予防になります。

自分の死後に離れて暮らす親族へ負担をかけたくない人や、必要なものに囲まれたすっきりとした環境で過ごしたい人は、生前整理や老前整理を行いましょう。

生きがいを見つける

老後に一人暮らしをする人は孤独を感じがちです。だれとも話さず過ごす日々は、認知症やうつ病が発症しやすくなります。趣味や習いごと、ボランティア活動など、夢中になれる生きがいを見つけましょう。共に楽しめる友人も見つかるかもしれません。

近所の人とのつながりを持つ

挨拶を交わしたり、町内会の活動に参加したりして、近所の人とつながりを持ちましょう。いざというときに近くにいて、互いに助け合える存在を作ることは、非常に大切です。「最近、姿を見かけない」「郵便受けがあふれている」などの異変から、衰弱や孤独死を発見してもらえる可能性もあります。家の周りを掃除したり、挨拶をしたりなど、小さなことからでも意識して実行するとよいでしょう。

親族がいない場合の終活

親族がおらず身寄りのない人もいらっしゃるでしょう。自分の死後に憂いがある方は、身寄りがないお一人様のために葬儀や死後の手続きを行ってくれる葬送支援があります。身寄りのない人同士でお墓に入る「墓友」を作るという選択肢もあります。

また、認知症などで判断能力が低下したときのために備えられる「成年後見制度」があります。元気なうちに自分の信頼できる人に後見人になってもらい、将来の財産管理や身の回りの支援などについて決めておきます。一般的に後見人は家族や親族がなることが多いですが、弁護士、司法書士、社会福祉士などの第三者や法人でもなることができます。複数の人になってもらうでも可能です。成年後見制度を利用するには、本人と後見人が公正役場で公正証書を作成し、契約する必要があります。

福祉サービスについて知っておく

現状では必要ない場合でも、民間や地域のサポートについて知識を深めておきましょう。困ったときや介護が必要な状況になったときに、どこへ相談すればいいのか、どのようなサービスが受けられるのか事前に知っておくことが大切です。各市町村にある地域包括支援センターは、介護だけではなく高齢者の生活全般について無料で相談できます。

経済的に困窮してしまった人には、健康で文化的な最低限度の生活を送るための生活保護制度があります。お住まいの地域の福祉事務所の生活保護担当や町村役場が、生活保護の相談・申請窓口です。

自治体や民間企業による安否確認や見守りサービス、配食サービスなどもあります。デイサービスやショートステイでは、食事や入浴、機能訓練などが受けられます。利用するための条件や費用などをチェックしておきましょう。

Text by:Licca
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